ついに緊急事態宣言が出されましたね。
京都府や愛知県が対象に入っていないのは謎ですが、そもそも各都道府県知事が「外出を自粛する」ことを要請してきた今までと特に変わることはないんじゃないかと思っています。
要請の法的な裏付けをすることができるとはいえ、特に生活に制限はされないし、ロックダウンもされない。なんなら外出をしたところで咎める人もいません。
この宣言は現時点では来月まであるそうですが、この「あくまでも形だけ」の対応は正直疑問です。
時を戻そう。中浦です。
さて、今日は久しぶりに記事をちゃんと書くことができそうです。話題を見つけたので。
2018.4.5 回9431 EF60 19[高]+旧型客車5B+D51 498[高]
両毛線SL試運転送り込み @あしかがフラワーパーク
2018.10.13
エイプリルフールネタで、EF64形・EF65形・EF81形のそれぞれの国鉄型電気機関車の一部がEF210形・EF510形のJR形電気機関車に置き換えられる、なんてTwitter投稿を見つけたのですが、これ、嘘にしてもちょっと気に留めておかないとまずいんですよね。
というのも、JR東日本の電気機関車は全てが国鉄形の古い車両で、現時点でEF64形0番台に関してはJR東日本が現有する最後の1両となるなど、お世辞にもこの先長いとは言えない車両たちです。
実際問題、寝台特急「北斗星」をはじめとするブルートレインは完全に運行終了、「カシオペア」に関しても同様に客車を残して各地の臨時列車として走らせる他は全滅となりました。
もったいないことに、JR東日本がわざわざ「北斗星」「カシオペア」向けに投入したEF510形500番台車に関してはわずか7年でJR貨物に売却、以来本来の用途から外れ、富山機関区のEF510形0番台車と共通運用で貨物機となっています。
この通り、既に電気機関車はJR東日本で定期運行を持つ車両は皆無であり、各地での臨時列車を除けば不要、なんて状況に陥ってしまいました。
さらに、レールを運搬する「工臨」と呼ばれる列車に関しても、今後は新しく開発が進むキヤE195系気動車への転換が進んでいく見通しです。
2018.6.13 回9179D キヤE195系 仙ココLT-1編成(3〜10号車欠車)
千葉支社管内見通し確認試運転木更津回送 @千葉
となれば、本格的にJR東日本から電気機関車が去るのも時間の問題なような気がして、記録をコツコツしていく必要が早急にありそうだというのが個人的見解です。
ということで、JR東日本が現有する電気機関車のうち、直流電機に着目して話を進めていこうと思います。
□EF64形(0番台…高崎車両センター高崎支所1機、1000番台…高崎車両センター高崎支所3機、長岡車両センター4機)
2018.10.13 EF64 1001[高]
ロクヨンという愛称で親しまれる形式。板谷峠や中央本線の中勾配区間向けに投入された0番台と、上越線などで使われていた旧型電機の置き換え用に投入された1000番台からなります。現時点で残ってるのは8機、と少なく見えますが、これはそもそもJR東日本に継承された車両の母数が14と比較的少数だったことから、むしろここまでよく健闘している部類だと思います。
現在、1000番台のほとんどはJR貨物に所属しており、後継形式の登場が比較的遅めだったことから継承された45機のうち大多数が現役で、一部の車両は大宮車両所での全般検査と同時に国鉄時代の塗装を彷彿とさせる復刻塗装で出場しているなど、今後も楽しませてくれている形式です。
2018.8.3 1094列車 EF64 1023[愛]+コキ18B
それもそのはず、1000番台に関しては製造が国鉄末期の車両であり、JR東日本に継承された14機に関しても8機が1000番台で、1029号機を除いた全機が現役です。それもすごいけど。
長岡車両センターに所属する1030・1031・1032号機の3機に関しては双頭式連結器を装備し、長野への廃車回送やJ-TREC新津からの新製出場配給などの牽引機として活躍を見せてくれています。こちらの3機に関しては、今後代わりの機関車が登場しない限り、潰すことはできないんじゃないかと思っていますが……どうでしょう?
2019.6.28 配9737 EF64 1030[長岡]+205系京葉車8B(ケヨM51編成)
廃車及び海外譲渡に伴うJ-TREC新津事業所入場配給 @J-TREC新津事業所
その一方で、0番台に関しては6機が継承されたものの、37号機のみが現役という苦しい状況になってしまいました。
先述の通り、JR貨物へ継承された車両は全滅、残る0番台機はJR東日本の37号機のみに。
しかし、37号機に関しては2019年に全般検査を終え出場すると同時に、国鉄時代の塗装に戻され、こちらもまだまだ活躍が期待できそうです。
□EF65形(500番台…高崎車両センター高崎支所1機、1000番台…田端運転所5機)
2018.8.3 試9363 EF65 1102[田]
P形と呼ばれる高速旅客列車牽引用の500番台が1機、PF形と呼ばれる旅客貨物汎用機の1000番台が5機残存。
PFに関しては現在もJR貨物に継承された車両の大部分が運用を残しており、関東ではどちらかというとこっちの方が見やすい印象。
2019.4.14 4097列車 EF65 2101[新]+コキ**B
コンテナ輸送列車 @新習志野
現存するEF65形のうち、JR貨物にはこのPF形のみが現役。ただし、旅客会社所属機との最高速度の区別の関係で、貨物所属機は全て元のナンバーに+1000した2000番台を名乗っています。2101号機を含む多くの車両が大宮車両所での全般検査ののち、国鉄特急色への復刻が行われており、こちらもEF210形の投入で数を減らしつつありますが、今後もしばらくは運用を保ちそうです。
東日本所属機に関してはEF64形と違い、基本的にイベント列車の牽引や工臨以外特定の用途がないため、もしかしたら今後EF64形より先に淘汰される可能性すらありますね。
現有する直流電機はこの2形式のみとなってしまっていますが、せっかくですし2019年7月まで高崎車両センター高崎支所に在籍していた車両についても触れておきましょう。
□EF60形(全滅)
2018.4.5 回9431 EF60 19[高]+旧型客車5B+D51 498[高]
両毛線SL試運転送り込み @あしかがフラワーパーク
今思えば不思議ですよね、この時の組成。
本来古いはずのD51形蒸気機関車は今もイベント列車牽引用に動態保存されたのに、それより新しいはずのEF60形が廃車になってしまうなんて。
私個人で撮影できた写真はこの時のたった一枚だけ。失敗作とかスナップみたいなのはありますが、それでもちゃんとした形で記録されているのはこれだけですね。
EF6*形シリーズの先駆けとなった、青い直流電機。
JRには東日本に19号機、西日本に503号機がそれぞれ継承されるも、503号機は一度も営業用に使用されず2008年に廃車。それ以来唯一残るEF60形として、2019年7月まで活躍してきました。
2001年以降、こちらもこの国鉄型直流電機標準塗装に戻り、2019年の廃車まで塗装を変えることなく走り続けてきました。
現時点では解体の情報は確認されておらず。もしかしたら、秋田の片隅で、ひっそりと佇んでいるのかもしれません。
改めて、1962年の製造から57年間、大変お疲れ様でした。
とまあ、こんな感じで、直近まで在籍していた一形式+現役二形式を紹介しましたが、最後のEF60、重みがすごい。
ホントこの時撮影できてよかったなあと…。
今後残る二形式に関してもどうなるか正直分かりませんが、コツコツ記録していけたらなあと思います。
青い直流電機かっこいいよ!みんなも撮ろうね!!
電機はやっぱり手放せない
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