昨日までは車両を紹介してきたんですけれども、今回は視点を変えて、列車運用について無駄話をしていきたいと思います。
タイトル通り、今回は「電車」の行先です。新潟地区の場合、羽越線や磐越西線、只見線小出口などで「気動車」があるので、あえてこの書き方をさせて頂きました。ちなみに、総称する時は「列車」と記載する形で分けようと思います。
2020年改正編①という書き方をした理由は主に2つ。
1つは、新潟県の「電車」系統は非常に広範囲に及んでおり、JRだけで信越線、羽越線、上越線、白新線、越後線、弥彦線の6路線、さらには北陸新幹線の開業で第三セクターに移管されたえちごトキめき鉄道妙高はねうまライン、また日本海ひすいラインに乗り入れてくるあいの風とやま鉄道の運用2本、そして極めつけは北越急行ほくほく線、と異常なくらい入り組んでおり、新幹線を含めずとも首都圏並の運行形態を持っています。
しなの鉄道北しなの線も一応妙高高原(新潟県)への乗り入れがあるので、本来なら説明したいところですが、あくまでも長野県側の路線であり、妙高高原以北への定期的な直通運転がないこともあり、割愛させて頂きます。
あまりにも膨大になるので、数回に分けたいというのが本音です。
もう1つは、2020年現在の運用であること。これも明記しておかないと知らない人にはわかりません。
基本年1回の改正とはいえ、僅かな変化も毎年重ねているわけで。2019年以前を振り返る場合ももちろん、これからも書くことになるとすれば、運用の変化を見直せたりする、そういう意図があります。
予定としては
の4回仕立てにしようと思います。
気動車はめんどくさいのでしばらくスルーで。
信越線は列車種別は上位から特急「しらゆき」・快速・普通の3系統になっています。そのうち、快速列車に関しては全車指定席の快速「おはよう信越」「らくらくトレイン信越」、一般車運用の快速、快速「SLばんえつ物語」号運転日にのみ運転の快速「SLリレー」号など、快速だけでも停車駅パターンが異なるので、注意が必要です。
一方で上越線は普通列車主体で、優等種別もあるにはありますが、定期列車では北越急行ほくほく線から乗り入れてくる快速・超快速「スノーラビット」がある程度のものです。
2019.1.5 3014M E653系新ニイH-201編成
特急「しらゆき」4号 @高田〜春日山
□特急「しらゆき」
運行系統は1つのみ。えちごトキめき鉄道妙高はねうまラインの新井から直江津を経由し、新潟に向かいます。
1日5往復あるうち、3往復(4・5・6・7・8・9号)は途中の上越妙高発着です。
停車パターンは信越線内では全列車同一です。(直通先は④第三セクター編で)
停車駅:直江津〜柿崎〜柏崎〜長岡〜見附〜東三条〜加茂〜新津〜新潟
□快速
2019.12.31 3374M 115系新ニイN-34編成
快速新井行き @新津
運行系統は5つ。
E653系1100番台を使用する全車指定のライナー的存在、快速「おはよう信越」「らくらくトレイン信越」。
E129系を使用する快速のうち、指定日運転の快速「SL(DL)リレー」号
上越線越後湯沢から北越急行ほくほく線経由で運転される快速、これは三セクの項で。
気動車を使った磐越西線直通の快速、ですがこれは電車ではないので対象外。
2018.4.14 9561M E653系新ニイH-203編成
快速「おはよう信越」 @新津
運行形態としては早朝の直江津発新潟行と、夜の新潟発直江津行きの事実上1往復で、E653系1100番台の4両編成で運転します。
ちなみに、こちらの写真では「自由席」となっていますが、これは2018年4月14日の臨時ダイヤによるもので、新津までは全車指定席なのは変わらず、新津からは自由席として乗車券のみで乗車可能になったという列車です。
ですので原則として、快速「おはよう信越」「らくらくトレイン信越」は全車指定席、臨時ダイヤなどで自由席になる場合もある、という形です。
新潟県のライナー料金は平日・休日問わず、全区間統一の320円。信越線の場合、直江津から新潟まで特急「しらゆき」を乗り通すと自由席でも1860円になるなど、A特急料金のためか割高に感じます。
快速「おはよう信越」「らくらくトレイン信越」は1往復のみですが、着席指定でなおかつ特急用の車両が使われる非常にオトクな列車なんですね。
停車駅:直江津〜柿崎〜柏崎〜来迎寺〜長岡〜見附〜三条△〜東三条〜加茂〜矢代田△〜新津〜新潟
特筆すべきはほぼ特急「しらゆき」の停車駅を踏襲している点で、下り快速「おはよう信越」では来迎寺のみが停車駅に追加されています。
上り快速「らくらくトレイン信越」ではさらに三条、矢代田にも停車させる形を取っていますが、それでも停車駅は削られている方かと。
②快速
2018.4.14 9481M 115系新ニイN-40編成
快速新潟行き @越後石山〜新潟
こちらは列車名のない快速で、運行系統はだいたい新潟〜長岡間と、長岡〜直江津間で二分化されます。
ただし、直江津からの下り3375Mと新潟発の上り3374Mに限り両区間を跨ぐ形で運用があります。
これは現行の快速の原点がかつて運転されていた快速「くびき野」から起因することによっていて、新井〜新潟間3往復だった快速「くびき野」を改編した結果、115系を中心に運転するいわゆる「新井快速」が誕生しました。
2018年ダイヤ改正以降、新井発3本は直江津発3本(新潟行き1本、長岡行き2本)に、新潟発3本は1本が普通列車に格下げ、1本は長岡行きとなり、事実上「くびき野」の運用系統をそのまま受け継いでいるのは下りの3374M1本のみとなりました。
この項目からは行先ごとにまとめていきます。
②-1 快速長岡行き
上り1本(3482M)
下り2本(3371M・3373M)
上りは新潟発、下りは直江津発。
快速自体あまり多くないのですが、運用上長岡で分離される都合上発生する列車です。
②-2 快速新潟行き
下り2本(3375M・3481M)
こちらは下り2本とも性格が異なり、3481Mは長岡発の115系の運用、3375Mは直江津発のE129系の運用です。
どちらも2018年改正で誕生した列車で、前者は3373Mと分離する形で、後者は新井発の2331Mと分離する形で誕生しました。
②-3 快速直江津行き
上り1本(3372M)
かつて新潟発新井行きだった運用のひとつで、新潟発長岡行き普通列車、長岡発直江津行き快速(これ)、直江津発新井行き(トキてつ受持)の三分化される形で誕生しました。こちらもE129系の運用です。
②-4 快速新井行き
上り1本(3374M)
唯一、快速「くびき野」と同じ運行形態を残している列車になります。使用されている車両は115系。新潟支社の115系の定期列車では最長区間を走行します。
また、JRの一般車によるトキてつ乗り入れ運用は3374Mとその折り返しの2333M(新井発直江津行き)のみで、信越線らしい山線と日本海側の海線両方を走り抜ける数少ない運用となっています。
2021年度115系の検査切れが一気に3編成出るため、来年度改正で115系の受持は終了する可能性も……。
停車駅(共通)
新井←北新井←上越妙高←南高田←高田←春日山←直江津〜犀潟〜柿崎〜柏崎〜来迎寺〜宮内〜長岡〜見附〜三条〜東三条〜加茂〜矢代田〜新津〜亀田〜新潟
←印は上り列車のみ存在。
快速「くびき野」時代と比較すると、三条、矢代田、亀田の3駅が追加されています。が、上り快速「らくらくトレイン信越」同様、かなり速達性の高い運用であることは間違いありません。
③快速「SL(DL)リレー」
上り1本(8480M)
2018年3月31日より運行開始した列車。快速「SLばんえつ物語」号が新潟駅高架化により、新潟駅への乗り入れを終了したことを受けて誕生しました。
新潟発新津行きの片道1本のみで、途中停車駅はありません。E129系4両編成で運用を行います。
停車駅:新津←新潟
□普通
2019.12.31 468M E129系新ニイA25編成+E129系新ニイA編成
普通長岡行き @新潟
ようやくこの項から上越線も話題が出せます。快速が長すぎ。
普通列車はJR側はすべてがE129系による運用になりまして、2両から6両まで運用があります。
例外的に、車両不足など何らかの事象が発生した場合に限り115系が代走することもありますが、基本的に期待してはいけません。
①-1 普通新潟行き
多すぎるので本数を数えるのは諦めました。許せ。データイムも確実に1本は設定があります。
長岡発と新津発がメインですが、朝のみ柏崎発(1323M)、上越線石打発(1721M→433M)、羽生田発(437M)も存在しています。
なお、磐越西線からの直通列車を中心に気動車運用も存在するので、列番MかDか確認しておくといいでしょう。
石打発の1本は普通列車ではあるものの、途中上越国際スキー場を通過します
①-2 普通新津行き
これも本数が多すぎるので数えるのを諦めました。てかね、D運用があるのが悪い。M運用だけなら数えるの楽なのに。許さないが。
これは新潟発メイン、だけど白新線からの列車も存在するので、割とどこでも見られる行先だったり。白新線豊栄発(642M→2538M、646M→2542M)、羽越線村上発(952M→2564M)などが存在しますが、すべて新潟経由です。
一部列車はワンマンカーです。
①-3 普通羽生田行き
1日1本のみ。レア行先です。越後線吉田からの列車で、E129系の運用になります。
列番は127M→430Mが該当。長岡方面からの列車はありません。
①-4 普通長岡行き
信越線新潟方面からの上り、直江津方面からの下り、上越線越後湯沢方面からの下りと運用形態が分かれていてもなお幅広く見る事ができる行先です。長岡で系統が分離された結果なんでしょうが、上越線に関しては宮内から信越線に乗り入れ、長岡以北へ流れる運用が1日1本しかないために、上越線ではほぼ全列車がこの行き先となっています。
直江津方面からの下りも、越後湯沢方面からの下りも、一部列車がワンマンカーとなっています。
また、直江津からの下り1本はET127系6両の運用で、折り返しが①-5の普通柏崎行き(最終列車)になる運
①-5 普通柏崎行き
信越線長岡発の最終列車を筆頭に、長岡発の上り4本が存在。
そのうち長岡発の最終列車はET127系による6両の運用です。
①-6 普通直江津行き
新潟県の信越線としては南端に相当する直江津までの列車です。すべて長岡発の列車ですが、先述の通り長岡発の柏崎行きを除けばすべて直江津行きとなります。
①-7 普通妙高高原行き
柿崎からの初電と、柏崎からの初電がそれぞれ該当します。
どちらもET127系の運用で、柏崎発1322M→2346Mは前日柏崎で停泊した6連、柿崎発1320M→2344Mは直江津から回1371Mで回送されてくる4連の運用です。
E129系や115系による直通列車は普通列車では存在しません。
②-1 普通石打行き
上越線の最終列車です。長岡発の上り1本(1752M)のみ。
上越国際スキー場を通過する列車ですね。
②-2 普通越後湯沢行き
長岡発の上り列車に平日6本、休日7本存在。そのうち1本は季節や休日の一部で水上行として延長運転されたりします。
割といつでも見る運用。
②-3 普通越後中里行き
長岡発の上り1日4本が存在。特筆することも特にありません。
②-4 普通水上行き
長岡発の上り1日4本と、石打発の1日1本が存在。休日を中心に指定日のみ越後湯沢行きや越後中里行きが延長運転される例も。
水上〜越後中里間は下り合わせてこの5往復のみ。
ざっくりこんな感じですね。
不定期の臨時列車や三セクメインの運行形態、気動車の列車は割愛していますが、電車だけでもこれだけの運用があります。
次回も続くので、お楽しみに。
謎に長い話で5280文字も使ってしまった
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