中浦日記

企画屋になってしまった。ピンクとにいがたが好き。165/47/23

首都圏の車両動向③〜先が読めない房総特急〜

こんにちは。ブログを開いてくださりありがとうございます。

今日はとある記事を読んで、ちょっと思ったことがあったので、首都圏の車両動向の第3回をやっていきたいと思います。今回はほぼ完全に「素人目線での予想によるもの」なので一切参考にしないことをオススメします。

 

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2019.3.4 回3330M E257系千マリNB-16編成+E257系千マリNB-02編成

ホームライナー千葉」1号送り込み回送 @東京

 

房総特急「さざなみ」・「わかしお」・「しおさい

今日のテーマは房総特急編です。前回少し触れましたが、房総地区に走る特急列車にもE257系がいます。

まずはこちらをご覧ください。

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※この表は個人で作成したものであり、情報の正確な根拠を保証するものではありません。

 

幕張車両センター 255系9両5編成、E257系5両16編成(うち3編成は豊田常駐)

(※参考・大宮総合車両センター東大宮センター常駐・E257系9両3編成)

 

房総特急はというと、大きな動きが他線区に比べてあまり見られず、2020年に初めてAT出場した特急「踊り子」転用改造車の第1編成(NC-32編成)が登場するまでの間、車両面での動きはほぼ皆無となっていました。

もちろんその間にも豊田車両センター常駐の編成が出て189系の快速「富士山」「ホリデー快速富士山」(のちの特急「富士回遊」)を置き換えたり、波動用として各地の集約臨や修学旅行臨など、185系の代用に使われるようになるなど、細かな運用の変化も見られました。

これは、近年の特急ではE257系500番台だけに見られる「モノクラス5両」という汎用性の高さゆえ、グリーン車が不要な臨時列車や休日のホリデー快速など、様々な形で応用の効く車種だったことからの対応であることがよくわかります。

E353系も3両編成が登場していますが、あれは3+3での併結を想定していない構造ですし、臨時特急「富士回遊」90〜93号といった多客期を想定したダイヤではE257系500番台が実質的に専属となっています。

 

さて、19編成が製造されたE257系500番台に触れてしまうと、255系のことを忘れてしまいそうなので、まずは255系から。

 

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2019.1.26 回9050M 255系千マリBe-02編成

臨時特急「新宿わかしお」送り込み回送 @御茶ノ水〜四ッ谷

 

255系は1993年製の1次車2編成と、94年製の2次車3編成の計5編成が在籍しています。

当時は209系910番台こと、旧901系試作B編成で採用された東芝GTOで登場しましたが、2015年〜16年にかけて行われた機器更新により日立IGBTになっています。

183系の置き換えに向けて投入された形式、であることは間違いありませんが、9両編成5本はあまりにも少ないような気がしますが‪……‬。

この形式の投入後、確かに転出や廃車となっている183系は出ています。1993年にさっそく運用の調整で松本へ5両が転出、1994年には11両が廃車、次ぐ1995年には一気に34両が廃車になっています。

ですが全体の置き換えにはこと足らず、初期車の一部を淘汰したのみというなんとも中途半端な幕張らしい形でした。

とはいえ不思議なことに、割と同年代だった251系は全廃、253系東武直通特急「日光」「きぬがわ」向け編成を残すのみとなったのに対して、255系はなぜか廃車が1両も出ておらず、気付けば機器更新までして26年選手となっている現状です。

定期運用もしっかり存在し、外房線系統の特急「わかしお」では2号・3号・11号・12号・19号・20号の上下各3本ずつ(休日は2号・19号が運休)、総武本線系統の特急「しおさい」では朝の佐倉発4号を除く全列車(上り6・平日下り7・休日下り6)が255系と、かなりワイドな活躍をしています。また、ほぼ定期となっている休日の臨時特急「新宿わかしお」に関しては上下1本のみの設定ながら、これも255系の運用として固定されています。

こいつらいつまで使うんだってちょっと思ってしまいます。5年以上後に登場したE257系0番台は本務から早くも全編成外れているというのに、255系は全編成が幕張配置のまま変更なく全編成健在。

ただまあ、休日運転の臨時特急「さざなみ」「新宿さざなみ」にも充当便はありましたが、こちらはどちらも2019年以降東大宮常駐のE257系0番台に変更されています。

そのため、内房線特急「さざなみ」は平日のみ運転の4号のみで、これも君津発という繁忙期からは想像できないくらい縮小された結果となっており、当然ですが館山、千倉方面へ入線する列車の設定はありません。

 

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2019.4.27 @岩井

 

なかなか見られなかった組み合わせですが、近年の臨時特急設定時はよく見られるように。

 

次こそ、ようやく本題へ参りましょう。

E257系です。

19編成が2004年〜2005年の間に集中投入され、車齢はだいたい全編成が15〜16年の間にまとまっているなど、今後置き換えの際には扱いやすいといえば扱いやすい形で投入されました。

なんといってもモノクラス5両という編成ですから、外房線特急「わかしお」やかつて運転されていた「ホームライナー千葉」では2編成を併結した10両編成がよく見られ、通勤特急らしくまあ詰め込みが効くさすがの車両です。モノクラス10両の特急は他線区では見られませんからね、需要を考えた結果なのでしょうが、独自の形で需要を開拓していったものとなります。

かつては成田・鹿島線直通の特急「あやめ」も設定がありましたが、今となっては臨時列車として「あやめ祭り」が残るのみ。残りの定期列車では「わかしお」こそ、未だに根強い需要からか多数運転されていますが、「さざなみ」は閑古鳥が鳴くような形で、気付けば平日限定で朝夕の君津発着を残すのみとなりました。もちろんこれも、通勤需要がまだある五井・木更津への救済策なのでしょうが、蘇我以南の利用率は大して高くなかったように記憶しています。

 

全体を見ても、やはり目立つのが内房線特急「さざなみ」の衰退。かつては館山、千倉方面への華型特急だっただけに、今の姿は目も当てられません。内房線方面の需要の衰退は、やはり東京湾アクアラインの開通や京葉道路・館山道方面への高速バスの利便性の向上などがあげられますが、早めの段階で手を打っておけばまだ打開策があったかもしれませんが、現時点では普通列車ですら木更津分断や減便、特急は君津以南の定期設定消滅など、逆に利便性を下げる結果となっています。

 

という背景もあり、E257系は期待大の新型車両だったにもかかわらず、早くも余剰がかなり出てき始めています。

その結果、波動輸送用として豊田常駐や他線区貸出となる編成が出たり、幕張にいながらも休車や疎開を多くしている編成が出たりと、汎用性の高さを利用した臨機応変な運用形態を見せる一方、今後の検査を先送りにするために走行距離を調整する動きが見られている、幕張らしいといえば幕張らしい、残念な形式となっています。

 

で、肝心の「今後の展望」に関してですが、255系に関しては今後の予定が一切表明されておらず、E257系に関しても、特急「踊り子」転用の4編成を除けば幕張所属を継続する見込みであることがわかっています。

現在は既にNB-07編成がNC-32編成として出場済、NB-06編成がNC-31編成へと改造され、秋田出場をめざしているほか、NB-13編成が最近秋田入場しており、こちらもNC-3*編成となるのは道理だと思われます。

一方、秋田ではなく大宮へNB-14編成が入場していますが、この編成は幕張に戻る編成と考えています。

これまでE257系の転用改造は秋田と長野を中心に、J横浜では機器更新や細部の刷新のみで残工事を大きく残すなど、それぞれの部署で課題を残しつつの結果となっています。

残工事を残している各編成は、当然ですが再入場となるわけで、手間も出れば無駄も出る、非常に無意味な動きとなります。

JRが優秀か無能かはさておいても、これまでの流れを相対的に考えれば、まず大宮所での転用改造はしないでしょう。これまでに大宮で施工された編成はもちろん、再入場が必要になる工事内容すら実施した編成が存在しませんし。

順当に行けばNB-13編成の改造終了の前後で、ほかの編成を秋田に送る形となるのがスジではないでしょうか。

逆に秋田への再入場を前提に、準備工だけを大宮で施工中とも考えましたが、これも前例がないのが。

それに残工事施工に伴う再入場なんて、既にNA編成の改造開始初期にやってますし、賢明な判断ができると思うんですがね、あえてそれをする意味ってあるんでしょうか?

 

ここからは完全に予想となりますが、まず255系の去就について。

255系は9両編成5本という体制から、置き換えは比較的容易です。車齢的にも、先立っている251系や253系を見る限り、転用されることなく廃車となるでしょう。

この9両編成5本は、東大宮センターに常駐しているE257系3編成が置き換えるのではないかと思います。編成数的に2編成が不足しますが、9両編成の運用は500番台2編成を併結した10両で置き換え可能ですので、事実上E257系余剰分を解消することにもつながります。

というか、今後もしかしたら運用減で1編成くらい浮いていくことも視野に入れていくと、完全な新形式を投入せず、とりあえず保守作業などがしやすいE257系で統一するというのは理にかなっていると思います。

東大宮センターの波動用編成は空きが出ることになりますが、E257系2000番台化も終盤となっており、185系基本編成の全数と比較して明らかに多いことを考えれば、全編成が出揃い次第、3編成や4編成くらいは余裕で捻出できるものと思われますので、波動用の穴埋めは大宮総合車両センターのE257系(NA編成)が代替となると考えれば、自然な流れとなるでしょう。

幕張側としても、早ければ2022年にもE257系に統一できそうな勢いです。

 

もしそうであればE257系9両編成3本、5両編成15本となるわけですが、これはあくまでも車種を一時的に統一するための措置で、このうち3編成は豊田常駐の状態を継続することになるのは容易に予想できます。

ここから、新形式を投入して全編成代替とするのも現実的です。車齢だけ見ればだいたい同じくらい18〜20年となっていますので、同時期に全編成を集中的に入れ替える措置は難しくないように思います。

しかし、0番台が特急「あずさ」「かいじ」撤退後、機器更新などの工事を経て「踊り子」へ転用されたことを考えると、この流れに則り幕張区の運用に適する形でのリニューアルをするのが本命ではないかと思います。

その場合E257系は今から15年程度生き延びることになりますが、2035年となれば全体の車齢は30年を超えることになりますし、そこでようやく置換え、となるのが個人的に推していきたい説になります。

 

もちろん明確な根拠がある訳では無いですし、参考となる資料があるわけでないので、全て正しいことは書けている自身は一切ありません。というか間違ってる可能性の方が大きいです。

ただ強いていえば、これまでの車両の動き方や、列車運用の変遷、形式の車両代替サイクルを何となく総合的に考えて判断してみると、現実的にも決して難しくないとは思います。

まず255系から動くことになると思いますが、果たして‪…?

 

個人の展開した自論ですが、最後までお読みいただきありがとうございました。

 

先が見えないから楽しみなんだ

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