中浦日記

企画屋になってしまった。ピンクとにいがたが好き。165/47/23

里山は気高き獣のために〜里山獣聞録を作る〜

無謀だからやらない方がいい。

そう言われて早くも4ヶ月。

 

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2023.5.13 @上総牛久

 

実現しました。

着ぐるみ×ローカル線貸切企画 快速「里山獣聞録」号。

本当に、本当に素敵な時間でした‪…。

 

 

 

改めまして、中浦です。

2023年5月13日、第1回着ぐるみ×ローカル線貸切企画として、千葉県の小湊鐵道様にて快速「里山獣聞録」71・72号が五井〜上総牛久間にて運行されました。

 

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2023.5.13 @上総牛久

 

参加者こそ少なく小規模にはなりましたが、「みんなで完成させる」イベントとしては大成功を収めることができたんじゃないでしょうか?

 

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2023.5.13 19A キハ40 3+キハ40 1

前1両貸切 快速「里山獣聞録」71号 @五井〜上総村上


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2023.5.13 26A キハ40 1+キハ40 3

後1両貸切 快速「里山獣聞録」72号 @上総村上〜海士有木

 

また往路は600C様(Twitter:@Hd1Xh)に、復路は諒様(Twitter:@wsrhor)にそれぞれお写真を頂きました。この場をお借りして御礼申し上げます。

 

なぜ「小湊鐵道」だったのか

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2023.5.13 @上総牛久

 

実績としては「夢もふ!」で責任者を務めたことくらいしかなかった私ですが、小湊鐵道にて貸切を行うまでにはいくつかの経緯があります。

というのも、この快速「里山獣聞録」号こそが、私の初参加イベント「みちのく」の直後に発案したものだったのです。

 

発想自体はそこまで突飛なものではなく、実際ほかの鉄道会社でもそういったイベント自体はありました。

しかし超初心者の私が企画するのは「そういった実績が全くない会社」での新規開拓になるので、難易度は跳ね上がります。

 

鉄道会社の選定をする時、何を意識するのか‪…という点で、キャラクターの動線の確保です。

具体的には更衣や移動等が行いやすく、極力段差を伴う移動が発生しないようにすること。

カメラマン目線だと「どういった写真が撮れるのか」に行きがちですが、着ぐるみと向き合うってそういうことなんだなって思います。

 

そうした中、小湊鐵道ではかつて「コスプレ企画列車」なるものが運行されたこともあり、更衣室問題はバッチリ。沿線も里山の眺望が美しく、関東近郊であることから候補としてはバッチリと言えました。

 

話すこと、聞くこと、現場を見ること

 

小湊鐵道様には正式な依頼前の段階で「お伺い」を立てることにしました。

確かに更衣室問題はバッチリ解消していますが、一方で車両への移動経路が不透明なままでもあったためです。

 

まずはコスプレ企画列車を運転された際の移動経路を聞いてみたところ、本社から直接ホームへの誘導が可能ということで、これもクリア。

続いて実際の運行経路について。上総中野(改正で養老渓谷発着に)案と上総牛久案の2案がありました。上総中野案は現地の滞在時間が少なく、車内で滞留する時間が長くなるのに対し、上総牛久案はバランスよく撮影と乗車が楽しめそうということで採用。

 

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2023.1.4 @上総牛久

 

駅構内も下見という形で実際に向かい、段差が少なく、上下移動もないことから移動問題もクリア。

これにて正式に依頼として通したという形になります。

 

下見自体は2回向かっており、1回目は集合場所である五井駅周辺の駐車場の確認、上総牛久駅構内の設備の確認が主で、2回目は列車内設備の最終確認のために行きました。後者に関してはのちほど。

 

200かヨンマルか

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2023.5.13 @上総牛久

 

車両について。小湊鐵道ではキハ200形とキハ40形、里山ロッコ用の客車がある訳ですが、私はかねてよりキハ40形を希望していました。

というのも、やはり「旅情」を求める身としては、ボックスシートの良さは外せません。こんなシチュエーションで撮りたいというのが明確にあることから、キハ40形が良かったのです。

 

キハ200形の貸切に関してはホームページに記載がありましたが、キハ40形に関しては記載なかったので、問い合わせてみると‪……‬キハ40形は故障などが多いことから貸切の車両指定ができないという話でした。

 

しかし規定のキハ200路線で行く‪……‬ということもできれば避けたく‪……。

開催1ヶ月を切ったタイミングで、思い切ってもう一度打診をしてみました。

 

結果は「出します」というありがたい回答を頂き、キハ40での運行が決定したのです。

おそらく、その日夜に行われる企画列車でも使うことから、少し前の段階から運用の調整などがしやすかった可能性があります。とはいえこれは本当にありがたかったです。

 

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2023.4.20 @小湊鐵道線内

 

キハ40系列は国鉄時代に888両もの数が量産され、現在でこそ大きく数を減らしましたが、小湊鐵道でのデビューは2021年とかなり遅め。小湊鐵道にやってきたのはJR東日本からの譲渡車で、福島県只見線で最後まで残っていた2両と、秋田県男鹿線五能線で最後まで残っていたグループの3両の計5両。

 

そんなキハ40形の特徴はやはりボックスシート小湊鐵道ではオールロングシートのキハ200形しかいなかったため、里山の風景と旅情を楽しめるキハ40はカギでした。

 

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2023.5.13 @小湊鐵道線内

 

「修学旅行みたい」とご好評頂けました。まあボックスシートですからね。

とはいえ‪……‬。

 

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2023.5.13 @小湊鐵道線内

 

こうしてキャラ4体で座ると窮屈そう‪……‬(しかし皆様幸せと言っておりました)。

 

そして総括へ‪…

 

冒頭にもあった通り、とある知人から「無謀だからやらない方がいい」という言葉を投げかけられてから4ヶ月。

見てるか、その無謀やり抜いたぞ。完成させたぞ私たちの企画列車を。

 

界隈の初イベント参加直後にできた構想から早くも5ヶ月。「夢もふ!」主催という経験が生きたのはもちろん、それ以外に参加したイベント(JMoFとはつじゅー会)でアテンドをやったこと、これでキャラの目線により寄り添うことができたのかな?と思います。

とはいえ特に鉄道会社との結びつきもない、かといって参加経験もない、そんな中「ゼロからイチへ」立ち上げた企画列車になる訳ですが、やりがい半端ないですね‪……‬すっごい楽しかった‪……‬。

 

あとは現地の方や鉄道会社の方にも非常にご好評頂けたこと。1度きりで終わらず、ぜひ今後にもつなげたいと思ってきていたので、上総牛久駅周辺での撮影やグリーディングが自然にできたのは本当に良かったかなと思います。次回につなげられる企画、大事。

 

前回同様、最後に一言。

みんなも企画、やろうよ。

 

次もやりたい

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